「センゴク権兵衛」24巻感想~大盗賊・石川五右衛門は戦国時代の終焉が生んだ民衆の偶像だった!

センゴク権兵衛

こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回は「センゴク権兵衛」24巻を読んだ感想です。

文禄の役が講和の方向性で落ち着こうとしている24巻。

長男で幼子だった「鶴松」を亡くした勢いで始めてしまった文禄の役を後手後手になりながら終結させる消極論で終結の流れとなりますね。

そんな折にかの大盗賊・石川五右衛門の捕縛の任に仙石権兵衛が任命されます。

いかにして捕縛となるのだろうか?の24巻!

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「センゴク権兵衛」~作品詳細

作者:宮下秀樹

出版社:講談社

ジャンル:歴史

発行巻数:既刊24巻(2021年9月現在)

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「センゴク権兵衛」~24巻あらすじ

文禄の役――渡海先に待つ過酷なる現実。

泥沼化する明国侵攻への道。

渡海軍が疲弊してゆく中、秀吉は自身の渡海延期を繰り返していた。

膠着した戦局を打開すべく、秀吉は明国との講和と貿易権の獲得に一縷の望みをかけ虚々実々の外交交渉に臨む。

「センゴク権兵衛」~感想

文禄の役の終着点は一見強気な弱気講和!

豊臣秀吉、初の長男「鶴松」を失ったショックから勢いで始めた文禄の役ですが、時間が経つにつれてその勢いは萎んでいます。

結局、徳川家康・前田利家の助言から「唐入り」延期となり最後まで海を渡る事はありませんでした。

そして明国とは講和持って条約を結ぼうという結論に至っています。

今まで、やるとなると徹底して明確な結果を出してきた秀吉が見せた優柔不断な講和となっています。

秀吉が出した条件は

  • 皇姫嫁入り
  • 朝鮮半島割譲
  • 勘合貿易の復活

上記2項目は無理難題で、最後の勘合貿易が秀吉にとっての本命です。

正直、そこまで押せ押せな状況ではない豊臣軍に対して明国が交渉の席に着くのか?

勘合貿易すらも受け入れるのかというのは誰の目からも不安点ではあります。
ここが今までの秀吉とは違う、決断の悪さ!

始めた戦争を早めに終結させたいというのは分かりますが、腰を据えて我慢する事も出来なくなっていますね。

豊臣政権は、秀吉の落ち着きの無さが最終的に大阪夏の陣でも敗退を招いたと思っています。

文禄の役は、講和交渉にて一旦終結!

石川五右衛門は民衆にとっての必要悪!

24巻、そんなにページ数は使っていませんが釜茹での刑で有名な石川五右衛門が登場します。

それもこれも、この石川五右衛門を捕縛したのが仙石秀久権兵衛だからという逸話があるからなんですよね!

なぜ逸話なのかというと、正確な記述で残されている話ではないようで石川五右衛門自体も創作上の人物だという可能性があるからです。

仙石が石川五右衛門を捕縛するというと、

”城や民衆を巻き込む大騒動になって最終的に一騎打ちにて捕縛!”

というような大立ち回りになるのかと思いましたが、そんな事はなく全然地味な結末でした。

盗賊団の首領という立場で登場した石川五右衛門。
頭目たちを先に捕縛していき、最終的に地下道に追い詰めた石川五右衛門を捕縛してあっさりと事件は終了します。

文禄の役で地区の警察代わりになる武将たちが、北九州に集まる事によって各地で犯罪事が増えていた時期の登場で民衆には義賊的扱いをされていました。
それはなんと民衆だけではなく、城内にも五右衛門の支持者がいました。

五右衛門の目的は、”豊臣政権の崩壊”です。

これまでは下剋上で身分の這い上がりが可能だったが、戦乱が終わった事によって身分の低いものは一生身分が低いままで終わる事となってしまいます。

なので織田信長が亡くなり乱世が起こったように、豊臣秀吉を殺害して乱世を起こそうという事ですね。

失敗に終わってしまいますが…

戦国の世が終わり、豊臣政権によって停滞して閉塞感のある環境へと変化した民衆感情というが”石川五右衛門”というダークヒーロー的な存在を作り上げています。

管理人はバブルが過ぎて失われた20年・30年、ましてや大学卒業時期にはリーマンショックの時期でした。

そんな時代を生きてきて経済が良いと感じる瞬間がなかったからこそ、この豊臣政権の停滞した雰囲気と現代の経済状況をぶち壊すヒーローみたいな存在を求めてしまう事なのかもしれません。

「法が彼らに警告を発しても、彼らはそれを恐れもしなかった」

どんなに優れた能力を持っていようとも、実績を残す機会も場面も無ければ一生同じままというのは耐えられない!
こんな時代を壊してくれ!

石川五右衛門の事件を利用した、現代への風刺画だなって感じた話でした。

最後に

秀吉にまた男の子の子供が産まれました。
後の豊臣秀頼ですね。

しかし、さして喜びもせずに残された文献からもそっけない手紙しか送られていなかったとの事でした。

人生50年の時代に秀吉はすでに56歳、気力が無くなってきていたのかなって思いますよねぇ。

歴史学者では無いので感情論的に考えてしまいますが、自身の後継者が定まらなかったことが精神的余裕を奪っていったことでしょうね。

ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
したっけね!

センゴク権兵衛 24巻

センゴク権兵衛 24巻

[著]宮下英樹

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