「松かげに憩う」最新2巻感想~誰も松陰先生を素通りすることはできない

その他漫画

こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回は、ヤングチャンピオンで連載中の「松かげに憩う」2巻の感想を書いています。

幕末の奇人、そして長州派閥の主要たる人物の先生的存在・吉田松陰を主人公にした「松かげに憩う」の2巻!

かなり待ちましたね!約10ヶ月ぶりの新刊発売です!

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「松かげに憩う」~作品詳細

作者:雨瀬シオリ

出版社:秋田書店

ジャンル:歴史

発行巻数:既刊2巻(2021年10月現在)

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「松かげに憩う」~あらすじ

動乱の幕末。高杉晋作、久坂玄瑞、吉田稔麿、そして、伊藤博文…

多くの若者が松下村塾で過ごした愛しき日々。

「諸君、狂いたまえ…。」 

松陰に魅せられた彼らが向かった先は“栄光”か“破滅”か…。

「松かげに憩う」~感想

今回は長州でも有名な人物がわんさかと出てきて、京都で新選組と絡んだことがある程度にしか知らない人物の若い頃の話が出てきて興味深く読むことが出来ました。

1巻でも言いましたが、管理人はあまり吉田松陰という人物が好きではありませんでした。

自分は東北ルーツの北海道人なので、長州派閥が好きになれないんですよね。

その事から生みの親と呼べるような人物、吉田松陰という人物に対しては激しい嫌悪感という者を持っていたんです。

がしかし、読んで知ってみると吉田松陰は惹かれます!
生徒だった人物がたくさんおり、松陰の言葉もたくさん残っている事から、各名言と呼べる言葉を漫画にしっかりと落とし込んでいます。

「ここは今から倫理です」の雨瀬先生は、本当に言葉選びのセンスが抜群に良い漫画家さんですよね!

歴史に興味が無い人でもセリフだけで楽しめる作品となっていると思います!

新選組にやられた二人の人物

京都の治安を守る為、会津藩お預かりの誰もが知っている新選組。

新選組が起こした事件で最も有名な事件”池田屋事件”

この時にいた主要人物が、2巻で登場する吉田稔麿。

”有名になりたい””国の為に働きたい”、常日頃その想いを抱いており、そのためには何をしたらいいのかを悩んでいた吉田稔麿。

そんな折に、ペリー来航の際に黒船に乗り込んだとされる吉田松陰が塾を知らいている事を入り訪れます。

稔麿は松陰に弟子入りを願うが断られてしまいます。
しかし、松陰は”共に学ぶ友になりたい”と告げます。

身分は関係なく共に学ぼうという姿勢が松陰の基本路線です。

また池田屋事件直後に起こった蛤御門の変で敗退の末に自害した久坂玄瑞も松下村塾の門下生です

玄瑞は医者の息子でしたが、13歳で両親、兄を亡くして久坂家の跡取りとして勉学に励んでいたころに、最も病魔に侵されているのはこの国事態だと気が付きます。

そこで高名な吉田松陰に”夷敵は断固斬るべし”という内容の手紙を送ります。

すると松陰からは、

「物事を論ずるなら自分の地位、立場から論ずるべき、今は蝦夷を開き琉球を納めて国力を高めてアメリカに対抗できる国を作る時である。
ただ、それは幕府のする事でただの医者である玄瑞がすることではない。まずは自分にできる行動をしなければ、口先だけで実行できなければただ空虚である」

と数回の手紙で反論されてしまいます。

これに憤慨した玄瑞は松陰の元に直談判をしに行きます。

すると松陰は満面の笑みで来訪を喜び、一緒に国防について学ぼうと言ってくれます。

松陰は手紙で言ったとおりに、自分の立場を考えて一緒に学び視野を広げようとしてくれたという事ですね。

幕末当時はまだ士農工商と身分制度がはっきりとしていた時代に、彼は自分の立場を超えた発言をしたければそれに伴う行動をしろ!と促しています。

地位や立場から論ずるべきと諭しながらも、それ以上の事をしたければ行動に移さなくてはならないという事をはっきりと言葉にしています。

成功した経営者が言っているような事を、吉田松陰も語っていたという事ですね!ここが凄い!

伊東博文の邂逅

3度総理大臣となった伊藤博文。

明治31年、松陰の兄である杉民治さんに現存・保全する松下村塾へ行きます。

若い頃の伊藤博文は、優秀ではあったが周りの高杉晋作・久坂玄瑞・吉田利麿といった人物と比べると突出した存在では無かったそうです。
上記の若くして亡くなった者たちが松蔭より何を学んだかを考えています。

正直、吉田松陰が持ち合わせていた狂気というような部分は上の2人は受け継いでいたと思います。

楠木正成の事を話しているシーンがありましたが、

「ガンコで愚かな後醍醐天皇にも真実の忠義を尽くし孝行している。大事なのは信念で、志しを曲げずに生きるという事」

「志しを曲げて醜く生き延びるくらいなら、志しを曲げずに死になさい!」

長州派閥は尊王攘夷、醜く生きるよりも志を曲げずに人で言った者たちが如何に多かった事か。

伊藤は作中で、

「今にして思えば歪んだ思想で間違いも多い人だった。
夢ばかり見て現実を見ない人だった」

と言っています。

自分も本当にそのままのイメージで、一言でいえば”危険な中2病患者”なんですよね。

けど、

「魅入られる人もいれば魅かれない者もいる、けど彼を素通りする事はできない」

本当にそのままの意味でめちゃくちゃ納得してしまいました。

伊藤は松陰の教え子でしたが、魅かれなかった人みたいでそれでも彼の教えを無視することはできなかったみたいです。

傾倒しすぎると危ない人物で、一歩離れた立場から見ているのがちょうど良い人物だったのかもしれませんね。

最後に

しかし、雨瀬先生はキャラのデフォルメが上手ですよね。

松陰が黒船に乗り込んだ時の覚悟の顔は、2巻の途中でいきなりクライマックスが始まったと感じましたね。

あと、管理人は吉田松陰嫌いですが、伊藤博文の言葉通りとなっています。

「松陰先生を素通りすることが出来ない!」

ぜひ読んでみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。したっけね!

松かげに憩う 2

松かげに憩う 2

[著]雨瀬シオリ

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