【随時更新】小説ライトファンが選んだ面白い小説

小説

こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。

漫画ブログをやっていますが、実は小説もちょっと読みます。

ライトな小説ファンなので読みやすいのだったりが多いので、これから読んでみたいと思っている方にちょうど良いと思います!

「へ~こんなの好きなんだ笑」

と軽く笑ってみてください。

図書館で借りて読むことが多く、手元に無いので思い出したら随時更新していきます!

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一瞬の風になれ 佐藤多佳子

春野台高校陸上部、1年、神谷新二。スポーツ・テストで感じたあの疾走感……ただ、走りたい。天才的なスプリンター、幼なじみの連と入ったこの部活。すげえ走りを俺にもいつか。デビュー戦はもうすぐだ。「おまえらが競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ」。

サッカーで天才的な兄を持つ神谷新二は比較される事に嫌気がさしサッカーを諦める事にする。そして幼馴染で100M全中2位の一ノ瀬連に誘われる形で陸上の世界に飛び込んでいく。

高校陸上青春小説!
難しいことなど何もない、彼らが起こす”風”をいっしょに感じてほしいです!

DAYSの作者・安田剛士先生によるコミカライズも最高の一言です!

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海がきこえる 氷室冴子

東京の大学に進学した杜崎拓は、吉祥寺駅の反対側ホームにある人影を見た。中央線下り列車に姿を消したその人影は確かに武藤里伽子に見えた。だが、里伽子は高知の大学へ行ったのではなかったのか。高知へと向かう飛行機の中で、拓の思いは自然と里伽子と出会ったあの2年前の夏の日へと戻っていた。里伽子は勉強もスポーツも万能の美人。その里伽子に、親友の松野が惹かれていることを知った拓の心境は複雑だった。拓にとって里伽子は親友の片思いの相手という、ただそれだけの存在だった。それだけで終わるはずだった。高校3年のハワイの修学旅行までは・・・。

スタジオジブリで映画化もされた原作小説です。

90年代前半に書かれた作品なのですが、青春ものの作品は色あせることが無いです。

江戸を造った男 伊東潤

伊勢の貧農に生まれた七兵衛(後の河村瑞賢)は江戸に出て、
苦労の末に材木屋を営むようになり、明暦3(1657)年、
明暦の大火の折に材木を買い占めて莫大な利益を得る。
やがて幕府老中の知遇をえて幕府の公共事業に関わっていく。
日本列島の東廻航路・西廻航路の整備や
全国各地で治水・灌漑・鉱山採掘などの事業を成功させた。
新井白石をして、「天下に並ぶ者がない富商」と賞賛された男の波乱万丈の一代記。

 

海賊と呼ばれた男 百田尚樹

一九四五年八月十五日、敗戦で全てを失った日本で一人の男が立ち上がる。男の名は国岡鐡造。出勤簿もなく、定年もない、異端の石油会社「国岡商店」の店主だ。一代かけて築き上げた会社資産の殆どを失い、借金を負いつつも、店員の一人も馘首せず、再起を図る。石油を武器に世界との新たな戦いが始まる。石油は庶民の暮らしに明かりを灯し、国すらも動かす。
「第二の敗戦」を目前に、日本人の強さと誇りを示した男。

百田尚樹氏著作、出光興産株式会社創業者の出光佐三の一生を描いた作品。

今も昔も日本のネックとなっている石油に眼をつけた事、戦後すぐに社員を首にせずに新たな仕事を持ってきた事。

百田氏の発言や人間性は好きになれないけど、小説家として人に読ませる力は間違いなく高いです。

映画は見る価値無いですけど!

火車 宮部みゆき

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。

間違いなく宮部みゆきの最高傑作!

最後に至るまでの伏線と最後の回収がとにかく秀逸すぎる。

ミステリー好きで読んでいない方がいたらぜひ読んでほしい!

風よ、万里を翔けよ 田中芳樹

隋の煬帝の大業八年(六一二)一月、煬帝は長安の大興城を離れ、高句麗遠征の途上にあった。世にいう「征遼の役」。動員された兵力は百十三万余、補給の非戦闘員は二百万に達した。そのなかに申胄に身を固め、淡紅色の花を手にした一人の兵士がいた。「何という花だ、子英」と賀廷玉が声をかけた。子英とは木蘭が仮につけた字である。木蘭が女の身で男装して従軍している秘密を、賀廷玉は知るよしもなかった。彼女が生まれたとき、庭の木蘭がいっせいに咲いたことから、こう名付けられたのだ…。中国歴史ロマン巨篇。

巴御前、ジャンヌダルクそしてファ・ムーラン!

中国における伝承文芸・歌謡文芸で語られた物語上の女性主人公なので、史実では無いのですが、管理人的3大戦う女性たちです!

老いた父をかばい男装して軍へと入隊するという、まるで現代に作られたかのような創作でディズニーでも長編アニメが製作されるほどの人気な作品です。

そして田中芳樹先生の筆力にかかれば、日本人が大好きな”男装した軍人の物語”の出来上がりです!
必ずや、期待に応えてくれる作品です!

鬼神幻燈抄 中西モトオ

江戸時代、山間の集落葛野には「いつきひめ」と呼ばれる巫女がいた。よそ者ながら巫女の護衛役を務める青年・甚太は、討伐に赴いた森で、遥か未来を語る不思議な鬼に出会う――江戸から平成へ。刀を振るう意味を問い続けながら途方もない時間を旅する鬼人を描いた、和風ファンタジー巨編の第一巻。

想い人を〇し将来鬼神へと変貌する妹に復讐するために、鬼となった少年が江戸から平成までの長い時を生きていく。

戦闘シーンは重厚感があり見どころ十分なのだが、むしろ人と鬼の生きる時の違いをドラマたっぷりに描いている事があまりに面白い。

かつての友は年を取り、幾度も死を乗り越えていくのに心動かされる事間違いなしである。

君の名残を 朝倉卓也

渾身の浅倉版「平家物語」である『君の名残を』が装いも新たに復刊します。幼馴染みで、剣道部主将を務める高校生・原口武蔵と白石友恵は雨が降りしきる下校途中、忽然と姿を消してしまう。二人が目覚めたそこは平安末期、動乱の前夜だった……。現代の高校生が、突然、平安時代の末期にタイムスリップし、それぞれが重要な歴史上の人物として生きていく壮大な歴史ロマンス。

読みやすさが特徴の朝倉卓也さん。
少しとっつきにくい平家物語の世界だが、タイムスリップを用いることによって第一視点が読者視点になる事でまるで自分が登場人物にいるように感じられる。

ドラマ部分の盛り上がりに関しては興奮すること間違いなく、そしてラストは静謐のうちに終焉へと導かれるのが最高に良い。

黒南風の海 伊東潤

加藤清正の配下 沙也可(さやか)こと佐屋嘉兵衛忠善と、朝鮮の北辺・咸鏡道の役人 金宦。秀吉最晩年の大事業である大陸出兵、すなわち文禄・慶長の役を舞台に、運命の糸に絡め取られ、それぞれの祖国を裏切り、立場を入れ替えることになってしまった二人の男がいた。嘉兵衛と金宦、日本と朝鮮――。二人の男、二つの国の間に何があったのか。

文禄・慶長の役を題材にした珍しい作品。

あまりに大きくなり過ぎた秀吉が家臣に恩賞を与えるために外界へと乗り出したのだが、それはさておき、日本側の男性から見た朝鮮と朝鮮側の男性から見た日本、この差を知ることが出来るだけでも読む意味があると感じられます。

伊東先生の緻密な歴史考証からなるえ歴史を是非味わってみてほしい!

空白の叫び 貫井徳郎

退屈な日常の中で飼いならしえぬ瘴気を溜め続ける久藤。恵まれた頭脳と容姿を持ちながら、生きる現実感が乏しい葛城。複雑な家庭環境ゆえ、孤独な日々を送る神原。世間への違和感を抱える三人の少年たちは、どこへ向かうのか。少年犯罪をテーマに中学生たちの心の軌跡を描き切った衝撃のミステリー長編。

3人の少年たち生活が淡々と描かれていき上巻で事件は起きます。

ニュースに出てくるような普通の少年たちが、心の中に溜まった鬱屈とした気持ちを表に出してしまい事件を起こしてしまいます。

退所後も描かれるが、少年たちの反省の無さが実際にもありそうなリアリティ感を醸し出していて救いようが無い人間もいるものだと考えさせられましたね。

クライマーズ・ハイ 横山秀夫

1985年、御巣鷹山で日航機が墜落。その日、北関東新聞の古参記者・悠木は同僚の元クライマー・安西に誘われ、谷川岳に屹立する衝立岩に挑むはずだった。未曾有の事故。全権デスクを命じられ、約束を違えた悠木だが、ひとり出発したはずの安西はなぜか山と無関係の歓楽街で倒れ、意識が戻らない。「下りるために登るんさ」という謎の言葉を残して――。若き日、新聞記者として現場を取材した著者みずからの実体験を昇華しきった、感動あふれる壮大な長編小説。

史実である日本航空123便墜落事故を、当時記者だった著者がリアリティある文体で書きだしている。

事故直後からどこの現場でも緊張感に溢れており、読者としても読む手と目と意識を切らせずにはいられなくなります。

横山秀夫先生の最傑作だと思います。

殺人犯はそこにいる 清水潔

5人の少女が姿を消した。群馬と栃木の県境、半径10キロという狭いエリアで。同一犯による連続事件ではないのか? なぜ「足利事件」だけが“解決済み”なのか? 執念の取材は前代未聞の「冤罪事件」と野放しの「真犯人」、そして司法の闇を炙り出す――。新潮ドキュメント賞、日本推理作家協会賞受賞。日本中に衝撃を与え、「調査報道のバイブル」と絶賛された事件ノンフィクション

元「FOCUS」という雑誌の記者で連続〇人事件に関して記者として調査を行い、数度の犯人逮捕にまで至っています。

AMAZONで試し読みができるので冒頭だけでもぜひ読んでほしい。

元記者なので読ませてくる文章によって止まらなくなること間違いなしです。

坂の上の雲 司馬遼太郎

維新で賊軍とされた伊予・松山に、三人の若者がいた。貧乏士族の長男で風呂焚きまでした信さん(後の秋山好古)、弟で札付きのガキ大将の淳さん(真之)、その竹馬の友で怖がりの升さん(正岡子規)である。三人はやがて、固陋なる故郷を離れ、学問・天下を目指して東京に向かう。しかし、誰が彼らの将来を予見できただろうか。一人は日本陸軍の騎兵の礎をつくり、一人は日本海大海戦を勝利にみちびき、さらに一人は日本の文学に革命を起こすことになるのである。

秋山兄弟と正岡子規を主人公に描き、NHKでドラマ化もされた有名作。

日露〇争を取り扱い、乃木希典がこっぴどく言われてしまっていたり、現代の時代考証と違っていたりする部分もあるのだが間違いなく司馬作品傑作の一つ!

教科書でしか知らなかった日清・日露、手に取りづらいでしょうが司馬遼太郎先生の読ませる力が重さを感じさせません!

青春の門 五木寛之

誰もが1度は通りすぎる、そしてただ1度しか通ることの許されない青春の門。熱い血のたぎる筑豊の地に生を享けた伊吹信介。目覚めゆく少年の愛と性、そして人生の希望と旅立ち……。ひたむきな青春の遍歴を雄大な構想で描き、世代を超えて読みつがれる不滅の大河ロマン。

1960年代の北九州にある炭鉱・筑豊を舞台とした古い作品。

もちろん、背景描写は昔の古臭い雰囲気がただよっていたり、登場人物の考え方も昔のカッコいいという雰囲気です。

それでも誰もが通る青春の門、過ぎ去った人は若い頃、未だ通っていない人は憧れを抱きながらぜひ楽しんで欲しいです!

天佑なり 高橋是清・百年前の日本国債 幸田 真音

足軽の家に養子となった少年、のちの高橋是清は、英語を学び、渡米。
奴隷として売られる体験もしつつ、帰国後は官・民を問わず様々な職に就く。
生来の勉強家は、現場経験を積んだことで不世出の銀行家へと成長する。
日露戦争の戦費調達を命じられた高橋是清は、ロンドンで日本国債を売り出し、英語力と人脈を駆使して成功を収める。
蔵相、首相をも歴任、金融恐慌の鎮静化にも尽力するが、経済を破壊する軍国主義の波が押し寄せる。

明治・大正・昭和の大物・高橋是清の立志伝となっています。

日露戦争の継続のためにアメリカで国債を売り勝利に導いたというのはドラマ性も相まってあまりにも有名な出来事です。

ダルマさんという愛称からも人柄のよさそうな雰囲気が小説からも溢れており、二・二六事件で暗〇されたのがとても惜しいと思う人物。

高橋是清さんのような自分の身を切る政治家が現れるのを切に願います。

凍 沢木耕太郎

最強のクライマーとの呼び声も高い山野井泰史。世界的名声を得ながら、ストイックなほど厳しい登山を続けている彼が選んだのは、ヒマラヤの難峰ギャチュンカンだった。だが彼は、妻とともにその美しい氷壁に挑み始めたとき、二人を待ち受ける壮絶な闘いの結末を知るはずもなかった――。絶望的状況下、究極の選択。鮮かに浮かび上がる奇跡の登山行と人間の絆、ノンフィクションの極北。

”深夜特急”の沢木耕太郎が送るノンフィクション作品。

”もっとも死に近いクライマー”と言われているソロクライマー山野井泰史。

一見傲慢にも見える山野井さんの発言だが大きなプライドの高さから垣間見える負けん気の強さが、山へ挑戦する覚悟を感じさせます。

さすがの筆力で読んでいる傍から極寒の地に自分がいるのではないかと思わせる作品です。

峠越え 伊東潤

弱小の家に生まれ、幼少期を人質として過ごした家康は、織田と同盟を組むが、家臣同然の忍従を強いられる。信長の命で堺にいるとき、本能寺の変が起きた。三河へ戻るには、明智の追っ手から逃れ、敵が潜む伊賀を越えねばならぬ。杓子定規の石川数正、武田の家臣だった穴山梅雪ら、部下たちもくせ者揃い。己の凡庸さを知る家康は、四面楚歌の状況から脱出できるのか? 本能寺の大胆仮説もふくむ大仕掛け、注目の著者の歴史小説!

戦国時代、常に弱い立場にあった徳川家康。

本能寺の変が起きて三河へトンボ帰りの臆病で卑屈な家康像がたまらなくリアルに近いイメージなんです。

徳川の家臣どものあーいえばこーゆう雰囲気も結構好き。

小説 ドラゴンクエスト5 久美沙織

長期におよんだ船旅を終えて、父パパスとともに、久しぶりに故郷サンタローズに帰ってきたリュカ。「ぼくは、お父さんみたいに立派な人間になるんだ」。彼の決意は父と子の絆のように強くて、かたいものだった。サンタローズでは、懐かしい人々たちとの再会が待っていた。しかし、胸を躍らせた夢のような時間はあっという間に過ぎ去り、少年は再び長く険しい冒険へと、父とともに旅立った……。

言わずと知れた国民的ゲーム・ドラゴンクエストVをノベライズ化した作品です。

ほぼほぼゲームと同じ内容なんですが、ゲームと違うのは主人公が喋る事!!

「はい」か「いいえ」しか無かった主人公の世界にセリフが加わると物語の意味にも大きな広がりを見せてきます。

どこかのドラクエもどきみたいな映画とは違って、あなたの期待に必ず応えてくれる良作です!!

叛鬼 伊東潤

北条早雲、斎藤道三よりも早く下克上を成し、
戦国時代の扉を開いた男がいた。
室町時代末期の関東。主君の横暴により全てを失った長尾景春は、下剋上を成し遂げるため立ち上がる。それを阻むのは、幼き頃より兄と慕った名将・太田道灌。そして景春が誰よりも戦いたくなかった相手だった。逆徒、奸賊、叛鬼。悪名を轟かせる景春を中心に、やがて戦国乱世の扉が開いていく――。

皆さん、下剋上が大好きだと思っています。
そんな復讐ものや下剋上物が好きな方にはぜひおススメしたこの作品。

白井長尾氏5代当主・長尾景春の乱を描いており、かなりドラマチックに描かれています!

江戸城を建設した太田道灌の活躍も大きな見どころ!

望郷の道 北方謙三

福岡・遠賀川で船頭のまねごとをしながら日々を過ごす小添家三男・正太。佐賀県内に三つの賭場を持つ藤家の女将・瑠〓(い)。接点などまるでなかった二人が出会ったとき、思いも寄らなかった人生の扉が開く。婿養子として藤家に入った正太は賭場の改革を進め、見事に稼業を拡大していく。その隆盛を妬む者たちの陰謀が背後に忍び寄っていることを知らずに…。

北方謙三先生が描く明治~昭和期に森永・明治に並び三大世界メーカーと呼ばれた新高製菓を描いた作品。

ハードボイルドな作品が多い北方先生の中では異色な作品で、勢いだけには任せない淡々とした雰囲気の中で物語は進んでいきます。

作者が無理に盛り上げずとも、森平太郎が勝手に盛り上げてくれるさと北方先生が言っているかのように描かれている。

北方謙三、最高傑作の一つ!

壬生義士伝 浅田 次郎

小雪が舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、傷だらけの侍がたどり着いた。貧しさゆえ南部藩を脱藩し、壬生浪(みぶろ)と蔑称された新選組の隊士になった、吉村貫一郎であった。その剣の冴えは“人斬り貫一”と京の都で恐れられ、一方、極度の倹約のため守銭奴と蔑まれた男には、まったく異なる貌もあった。元新選組隊士や教え子たちが語る非業の隊士の生涯から、血なまぐさい時代にひとすじに生きた「誠」の人生が浮びあがる。

映画化もされた不屈の名作。

家族の為に京の都で人を斬る、どんなに後ろ指を指されても意にもかけずに自分の信念を貫いた男の物語です。

新選組キライな方も是非敬遠せずに読んでほしい。
組織の中には思想ではなく、目的のために働く人物がいるという事がわかる作品!

楊家将 北方謙三

物語の舞台は10世紀末の中国。小国乱立の時代は終わりを告げ、中原に残るは北漢と宋のみ。楊家は北漢の軍閥だったが、宋に帰順。やがて北漢は滅び、宋が中原を制する。その宋の領土を北から虎視眈々と狙うのが、遼という国。強力な騎馬軍団を擁するこの国は、宋の一部であった燕雲十六州を奪い取り、幼い帝を支える蕭太后の命により、南下の機会を窺っていた。奪われた地を取り戻すのは宋王の悲願――。外様であり、北辺の守りを任されている楊家は、遼との血戦で常に最前線に立たされる。楊家の長で「伝説の英雄」として語り継がれる楊業と七人の息子たちの熱き闘い。

”宋”の時代の傭兵一族・楊家。
この作品は北方歴史作品を凝縮した作品となっています。

他の方も言っている事だが、戦闘シーンの描写が他の作品の類を見ないほどに臨場感あふれています!
それも騎馬での戦闘というのが特筆すべき点!

楊家のカッコよさと、戦闘シーンの爽快感は戦記物の小説作品でも最高と呼んで間違いなしです!

四日間の奇跡 朝倉卓也

第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞受賞作として、「描写力抜群、正統派の魅力」「新人離れしたうまさが光る!」「張り巡らされた伏線がラストで感動へと結実する」「ここ十年の新人賞ベスト1」と絶賛された感涙のベストセラーを待望の文庫化。
脳に障害を負った少女とピアニストの道を閉ざされた青年が山奥の診療所で遭遇する不思議な出来事を、最高の筆致で描く癒しと再生のファンタジー。

第1回このミスの受賞作品だが、ミステリーとは呼べない作品。

どちらかというとファンタジーの様な要素の方が大きいのではと思うが、それ以上に小説を読ませる力が凄い。

展開に奇抜な所は無いが、そのぶん想像しやすくラストの感動まで楽しめる作品である。

龍の契り 服部 真澄

東洋の富の一大拠点・香港。その返還を前に、永い眠りから覚醒するかのように突如浮上した、返還に関する謎の密約。いつ、誰が締結し、誰を利するものなのか―。全焼したロンドンのスタジオから忽然と消えた機密文書をめぐる英・中・米・日の熾烈な争奪戦が、世紀末の北京でついにクライマックスを迎えるとき、いにしえの密約文書は果たして誰の手に落ち、何を開示するのか。

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