いつきひめの秘密を今に知るとは思わなかった「鬼人幻燈抄 大正編 夏雲の唄」10作目感想

その他漫画

こんにちは、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回は、小説版「鬼人幻燈抄 大正編 夏雲の唄」を読んだ感想・ネタバレ有りで書いていきます。

こちらは鬼人幻燈抄シリーズの2022年6月22日最新の10作目になります。

内容が濃すぎる為「夏雲の唄」の感想は2記事書きました。

いつきひめと巫女守の秘密が描かれていました。

いつきひめに関して何も不思議に感じずに読んでた自分が恥ずかしい。
まさかそんな秘密があったなんて、という事は白雪もそうだったんですね・・・

考えさせられるわ~

※ネタバレ有りで感想書いていくので未読の方は決して読まないでください。

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「鬼人幻燈抄 大正編 夏雲の唄」~作品詳細

作者:中西モトオ

出版社:双葉社

ジャンル:和風ファンタジー

発行巻数」既刊10巻(2022年6月現在)

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「鬼人幻燈抄 大正編 夏雲の唄」~あらすじ

仲間の助けを借りた甚夜は、南雲叡善の企みを阻止して皆を救うことができた。

だが、目的の一つであった鬼哭の妖刀は、混乱の最中、吉隠によって持ち去られてしまう。

吉隠が密かに狙っていた鬼哭に秘められた能力、それは甚夜にとっては葛野の記憶に繋がる大切なものだった……⁉

――大正編が大団円を迎える!

「鬼人幻燈抄 大正編 夏雲の唄」~感想

前半部分は甚夜と記憶を無くした娘・野茉莉との再会。
ヤバかった、涙しました。

そして後半部分も衝撃的な事実が発覚しました。

まさか葛野のいつきひめの話が出てくるなんて考えもしていなかったので。
けどよく考えれば夜刀守兼臣が鬼の血を使って作られた妖刀で、その妖刀を御神刀にしていたなら予想もできましたよね。

この純粋な作品を純粋な気持ちで読んでいる管理人です笑

いつきひめという存在

甚夜がこの刀を追っていた理由は刀に白雪の母・かえでの力が眠っていたが夜刀守兼臣に眠る母の異能は吉隠によって吸収されてしまいました。

いまさらいつきひめの話?と思ったら、いつきひめは鬼との混血だという事がわかりました。

衝撃です。

いつきひめは鬼の血が流れた存在で巫女守は鬼となった時の対応要員、夜刀守兼臣には白雪の母・かえでの力が眠っているという事。
甚夜は義理の母の力が眠る刀を取り返そうと必死だったという事です。

夜刀守兼臣は元々鬼の血が混ぜられた妖刀で、葛野の地で制作された刀でしたがその子孫にあたる人物がかえでや白雪であって、後にいつきひめとして扱われることになるのですね。

ただ、危険な存在だから監禁していて巫女守はいずれ鬼となる恐れのあるいつきひめに対処するための存在。

という事は白雪と甚夜の関係は、白雪を処断するための甚夜ですよね。
白雪が鈴音に襲われて亡くなった時も悲観した雰囲気にならなかったというのは、鬼となる前に亡くなって良かった的な事ですよね。

そこまで恐怖していたのに鬼の混血であるいつきひめを置いておかなくてはいけないのは現代人としては分からない感覚です。

ただ、怪異が近かった江戸時代では”巫女”という存在も、製鉄の土地で緋を扱う土地柄でもある葛野では火女という存在は重要。

自分たちにはわかり得ない事情が含まれているんでしょう。

それならば先代いつきひめのかえでは何故鬼化してしまったのか。
全てを壊してしまいたい願望、破壊衝動に駆られているといっていたが、閉じ込められていたストレスのようなものだったでしょう。

大勢の犠牲を出したものの元治が、異形の姿となった妻を処断しています。

「憎しみを大切にできる男になれ」

元治がかえでに対して感じた「どうして?」という感情が、甚夜にこのセリフを言わせたんかと思います。

もしかしたら白雪と甚夜が争っていたと考えると切ない思いになりますね。

コドクノカゴが誕生する

コドクノカゴ、南雲叡善が作ろうとしていた毒婦。
その元となるのが地下牢に閉じ込められていた人間の少女・溜那です。

普通の暮らしも遅れずに地下牢に閉じ込められていた溜那の元に、いつも現れていた謎の鬼・吉隠。
甚夜が探している妖刀・夜刀守兼臣を奪い去った鬼が今回の事件の大本です。

彼の目的は”鬼という存在が薄れていく事への反発”で大正という世の中に一石投じたいだけです。
時代を変えたいわけではなく、ただ子供の我儘のようにムカつくから駄々をこねているだけ。

夜風の異能は体に相応しい形になる異能の様で、その異能の力を使って溜那を鬼に変貌させます。
甚夜は自分の異能”合一”で3つの異能を使い、溜那を救っています。

溜那を命がけで救ったのは、目的を失った自分とと重ねたからですね。
溜那は鬼と同じ異質な存在となり人とは違う時を生きる事になります。

吉隠のしたことは胸糞悪いと感じましたが、井筒と溜那がいるおかげで一人の時を過ごすことは無くなったのかと思うと安心しました。

最後に

野茉莉のインパクトが強すぎて後半部分を読む体力が無かったです。。

2~3日おいてもう一回”溜那の話”だけを読み返さないとダメそうです。

ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
したっけね!

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