吉田秋生著「河よりも長くゆるやかに」を読んだ感想～青年誌のような少女漫画

こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回は、「BANANA FISH」の作者としておなじみの吉田秋生先生の「河よりも長くゆるやかに」を読んだ感想を書いていきます。

「吉祥天女」を読んで、その後は「河よりも長くゆるやかに」。

吉田秋生先生のこの時代の作品にハマってしまっています！

男子校の何気ない日常を描いたと思いきや、米軍基地が近くにあるためかなり危ない取引のお話も描いている日常系漫画です。

自分の生活している時代とのギャップを感じられますね。　

<br /> この部分は iframe 対応のブラウザで見てください。<br />

「河よりも長くゆるやかに」～作品詳細

作者：吉田秋生

出版社：小学館

ジャンル：日常・学園物

発行巻数：文庫版1巻完結

米軍基地の街に生きる少年季邦。

姉と二人暮らしで暗い過去はあるけれど、環境にめげず、明るくしたたかに生きていく。

3人組――トシ、秋男、深雪。

暗い環境も気にせずに、ラブ・Y談・ケンカと何でも明るくキメる。

会話の軽妙さが快い、秋生先生の青春コミカルストーリー！

リンク

男子校を舞台にした仲良し3人組の1話完結オムニバス的な日常物です。

本作品の連載時期が1983～1985年に描かれた作品なので、現代の若者とはもちろん自分の高校時代を思い出しても違うものがありますね。

よく米軍基地・アメちゃんとかいう言葉が出てくるので、東京っぽい場所で米軍基地のあるところと言っているので、横須賀辺りなのかなっと予想できます。

普段の学校生活では、くだらない下ネタばかりを話していて”男子校ってこんなもんなのか？”ってくらいに現在と変わらない無邪気さが描かれていますが、学校から一歩出たら主人公たちの生活環境が違う事によって置かれている立場も変わっています。

主人公の能代季邦（のしろとしくに）は、父親が女を作って蒸発して、母親は数年後に他界、姉と二人暮らしをしている高校2年生です。

両親健在の中学まではバスケ部で活躍して全国大会にも出場していたほどの優等生タイプの人間でしたが、家庭状況の変化によって生活は一変します。

夜は外国人も来るバーでアルバイト、怪しい薬屋・売春の斡旋まで行うような不良少年になってしまいます。

物語開始した瞬間に、ド〇ッグだの〇春だのという言葉が飛び交うので読み進めていくのにかなり不安になる読み初めなんです。

しかし、季邦の子供っぽさと大人っぽさのギャップが読んでいくうちにハマっていき、この時代を生きる上で必要なスキルなんだと納得させられる魅力がありますね。

まあ、米軍基地がそばにあり夜のバーで外国人を相手にしていれば否が応でも大人にさせられるってもんですね。

自分の高校時代のやんちゃ君達と比べると遥かにヤンチャの質が全く違います。

自分の時代は人と物を傷つけるヤンチャ、季邦の時代のヤンチャは生きていく知恵みたいな物があります。
危険を顧みないし、危険も向こうからやってきますから。

そして作品を通してストレートな言い方がすごいです。

「空き地に〇麻が生えているから、乾燥して吸おう！」
といって、みんなでラリってるシーンがあります。

自分の時代の漫画でも、合法ドラッグを使うシーンは見たことあったり、戦後の東京を舞台にした麻雀漫画では”ヒロポン”だのが頻繁に名前が出てきましたが、遊び半分で吸っているシーンは今までも始めてみましたね。

この当時でもダメな表現なんじゃないかと思いますね。
実際どうだったんだろう。。

季邦の姉は、1話で季邦が寝ている隣の部屋でS〇Xしています。
1LDKのボロアパートなのに、弟が寝ている隣でしているもんだから季邦にはインランな姉と揶揄されています。

けど、両親が離婚するまでは頭もよく大学へ進学するのにも問題ない学力があったのに水商売をせざる負えない状況となってしまったので、十分に被害者なんですけどね。

弟の言い方がひどすぎる。。

ジェネレーションギャップも感じられる作品ですが、大概の話は自分たちの学生時代を思い起こされる良作でした。

このマンガが少女漫画誌で連載されていたのが信じられませんwww

「BANANA FISH」もそうでしたが、内容的には十分青年誌の内容なんですよね。

ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。したっけね！

まんが王国
会員登録	無料（LINEなら最短5秒）
試し読み	漫画を一冊まるごと無料で読める「じっくり試し読み」が充実
ポイント	ポイント購入還元【最大30％】
月額コース特典	月額コース登録で豪華な特典あり