「青に、ふれる。」5巻感想~まずは最終巻じゃなくてホッとした

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こんにちわ歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回は、「青に触れる。」5巻を読んだ感想を書いていきます。

5巻の表紙を見た時に最終巻なのかと思いました。
表紙の瑠璃子があまりに大人っぽい雰囲気だったので、5巻が最終回で未来の瑠璃子を表紙に描いているのかと思いました。
とにかく5巻の表紙はお気に入り!

そして内容面は傷をえぐってくるというか、鈴木先生が今まで感じていた事を漫画に書き起こしているのだと感じさせられる内容で、ハッと気づかされます。
堂々巡りしてしまいそうな心の中の葛藤を紙面に起こせるのは鈴木先生が苦しみ、同じ考えを持つ人に勇気を持ってほしいと願うからなんでしょう。

※若干ネタバレ含みますのでご注意ください

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「青に、ふれる。」~作品詳細

作者:鈴木望

出版社:双葉社

ジャンル:社会・青春

発行巻数:既刊5巻(2022年9月現在)

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「青に、ふれる。」~あらすじ

否定ばかりしてくる父と何とか向き合おうとする神田。
そんな彼を救ったのは友人の「傷つけてくる奴からは逃げていいんだ」という言葉だった。

一方、母からの不意の一言に心が縛られていた瑠璃子は、太田母斑つながりの友達・カノンとまゆらと一緒にカバーメイクをすることとなり…?

自分を認めて前を向く、心のサプリメント漫画!!

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「青に、ふれる。」~感想

5巻の内容は濃い!
親の気持ちと子の気持ち、気遣いの逡巡巡り、自分の存在を受け入れる。

これらって、瑠璃子じゃなくても抱える悩みです。
その中でも親との関係性は本当に難しい所があると思います。

特に瑠璃子は気を使い過ぎる位に気を遣うのは、友人・知人が始めではなくて親に気を遣う事から気遣いを覚えたんだと思います。
案外気遣いができる人は、まず親に気を使っている事が多いと思うので。

親も子育ては初めてなんだ

親にも自分の価値観があって、子育て自体が初めてなんです。
今回は神田先生の父親と瑠璃子の母親が出てきました。

神田先生の父親は典型的な見栄っぱりで、自分の中にある自分の正解以外は受け入れられないタイプの人間です。
だから神田先生の”相貌失認”を理解しようとせずに鼻で笑い、子供との会話の中で「私もイジメにあっていたが学校に行っていた」と発言します。

自分のできた事が他人にもできると思い込む画一的・ステレオタイプな考え方しかできない典型的な例です。

けど神田先生の父親世代は少し仕方がない面もありそうです。
個人の性格に依るところも大きいけど、軍隊教育から抜け出せていない時代の弊害みたいなところもあります。

自分が正しいと思っていても、時代とのズレを感じているのかなって思ってしまいました。

また、瑠璃子の母親。
瑠璃子の母親は普通です。

母親であり、元教育者、自分の子供が太田母斑に苦しんでいる事に、母親本人も心の底から苦しんでいたはずです。
母親からすれば、子供は健康に過ごしてくれるのが一番いいんです。
それなのに産んだ時点で一種のハンデを負わせてしまった事、この事に罪悪感を感じているのが瑠璃子の母親です。

だから、普通の人のように生きられるように先導して道しるべを立ててあげているだけなんです。

真剣に瑠璃子の事を考えているから、あのような怒り方をしただけなんです。

知らぬ間に子は育つ

神田先生・瑠璃子、互いに親離れの瞬間です。

神田先生は父親との関係を諦めきれなかったんですね。
父親にいくらひどい事を言われようが、自分の事を理解してもらおうと何度も話し合いをしようとしています。

勇気のある行動です。
否定されるとわかっていて、今なら理解できるかもと思って話しても結局は会話にならずに終わってしまう。

「傷ついた時は”弱い”じゃねーよ ”痛い”だろ」

神田先生の友人が神田先生に向けて言われた言葉で、父親に最後まで理解してもらえずに否定された末に言われたセリフです。

この言葉は完全に目から鱗でした。全く気が付かなかった。
今まで自分が傷ついてきた時、”メンタル弱いな”っていつも思っていた事は”心が痛い”だったなんて。
思わず涙がこぼれそうなセリフです。

瑠璃子の進路相談での出来事。

母親は「瑠璃子は教師になりたい」と思い込んでいた所で、心理カウンセラーへの道に進みたいと答えています。

前出の通り、親は瑠璃子に道を作ってあげていました。神田先生の父親もそうだった。
神田先生の父親は自分の見栄の為に敷いたレール、飾られた写真がそう物語っている。

瑠璃子の母親は瑠璃子が本心で”教師になりたい”と、自分が大好きだった教職の道に進んでくれると思っていたんです。
親としては嬉しいし、そのためには考えてあげたくなるんです。

瑠璃子は自分の中の劣等感を罪悪感に変えたくなくて、自分の意志で自分の進む道を決めたいと願ったんだと思います。
母親の想像を超えて子供から大人へと成長するシーンを見れました。

読者は勘違いしちゃいけない!

この作品を見て、母親や父親よりも瑠璃子や神田先生の方が大人、なんて思わないで欲しいです。

親だって子育てのすべてが初体験で、ましてや瑠璃子は長女なんです。

自分の子供に険しい道に進んでほしくない、子供の頃から見ている我が子は○○の道の方が適性があるって道しるべを作ってあげたくなるのが親です。
その部分を否定してしまったら、これまで育ててきた親の気持ちを踏みにじる行為です。

瑠璃子が急に進路変更したことに母親は冷たい対応をしましたが、家での会話と違う事を話されれば不機嫌にもなるでしょう。
母親は、ただ教師になる物だと思い込んでいて嬉しかっただけなんです。

母親の予想を超えて、瑠璃子は大人に成長した。
ただそれだけのお話です。

子の成長を、是非受け入れてあげたいと思えるエピソードでした。 

最後に

白河先生が

”私の気遣いって誰かの気持ちまで考えてなかったかも”

って言ってたこの言葉、めちゃくちゃパワーワードです。

相手の事を気にしすぎると、巡って最後は自分の利益のためなんじゃないかって思ったりしてしまいます。
そうゆう時は、自分に”ストップ!”をかけなくちゃいけませんね!

ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
したっけね!

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