こんにちわ、歴史と漫画好き。
いのまんです。
今回は、アニメ化予定のバドミントン小説3作目「ラブオールプレー 夢をつなぐ風になれ 」を読んだ感想です。
3作目は天才プレーヤー・遊佐賢人のダブルスパートナー・横川祐介が主人公の物語。
1作目2作目はプレイヤーたちとして成長物語でしたが、3作目はバドミントン小説を読んでいると思えました！
前作までは水嶋亮物語・遊佐賢人物語と呼べるほどに各個人の事が書かれていましたが、今回は様々な人物が交わってできた物語だと感じられましたね。
それもこれも、横川祐介というキャラクターが個人としてではなく、物語の土台として重要なキャラクターだからそう感じるんだと思います！
相変わらず興奮させてくれる作品です！
「ラブオールプレー 夢をつなぐ風になれ」～作品詳細
作者：小瀬木麻美
出版社：ポプラ社
ジャンル：バドミントン・青春
発行巻数：全4巻
「ラブオールプレー 夢をつなぐ風になれ」～あらすじ
天才プレイヤー遊佐賢人をダブルスの相方として支えてきた横川祐介は大学入学後、故障から復活した遊佐と新たなスタートを切る。
しかしシングルも有力な遊佐とこのままダブルスで世界を目指していいのかという不安も胸に抱えていた。
中学時代から、さまざまな困難を乗り越え諦めずにバドミントンを続けてきた横川の静かな情熱は実を結ぶか―。
ふたりの絆、そしてバドを通しての成長がまぶしく光るシリーズ第三弾!
「ラブオールプレー 夢をつなぐ風になれ」～感想
北海道旭川から横浜湊高校へと進学してきた横川祐介が主人公。
特別な事情が無い限り横浜湊の海老原監督は越境進学はさせる事が無さそうです。
そんな特別な事情が横川にはあったという事ですね。
旭川から来たのは家庭の問題。
一度は諦めようとしたバドミントンだったけど、周囲の大人たちのサポートもあり競技人生を続けることが出来ていることがわかりました。
前作までは水嶋や遊佐の順風満帆な競技人生を中心に描かれていました。
高校時代は遊佐とのダブルスに専念したように、自己犠牲は強いがキャラとしての存在感は薄い人物のように感じていました。
しかし今回の物語で大きく印象が変わりました！
紆余曲折ある物語が出ると人物像の背景が固まり、より一層感情移入しやすくなります。（横川君には申し訳ないが）
今までの登場人物は良くも悪くも全員”バドミントン選手”という印象しか入りませんでした。
1作目は、成長する水嶋亮を楽しむ物語。
2作目は、遊佐賢人が最強・完璧を目指す物語。
もちろん彼らなりの葛藤も生まれていましたが、それほど深刻では無く爽やかなストーリー。
その分キャラクターに深みみたいは感じられなかった点は中高生向けの作品だと感じた点でした。
「夢をつなぐ風になれ」は、横川君がバドミントン選手で、遊佐のパートナーで、キャプテンシーある人物で、相談もされるような、人間味溢れるキャラクターとなっています。
横川だけの物語はドラマチックではあっても、爽快感は生まれない。
彼を含めた、遊佐賢人や横浜湊の後輩たち、青翔大学のメンバーたちと交わる事によってバドミントンの話だけではない。
遊佐と里佳さん、横川と梓、水嶋とハナちゃんといった恋愛面の話や、インカレが目標ではなく全日本・世界といったこの先の将来を見据える話も出てきたのが面白かったです！
水嶋物語・遊佐物語の続きでは無くて、全員が主役と言っても過言では無い「夢をつなぐ風になれ」はバドミントン青春ストーリー小説でした！
ダブルスの可能性は無限大！
前作で、高校3冠プレイヤーの遊佐賢人は選手生命も危ぶまれる指先の”血行障害”にあいました。
この治療中に「ダブルスに専念する」と遊佐は発言します。
その発言は、前向きな発言というよりも自分の本心ではない後ろ向きな発言でした。
水嶋は遊佐に
「遊佐さんが見ようとしなかった高みを見に行きます」
「見ようとしなかった」ってもの凄く心えぐられる言葉ですよね。
けど、水嶋にとって遊佐の発言はあまりにネガティブに聞こえたのでしょう。
後に完治した遊佐はインカレで水嶋をシングルで破ってシングルス優勝を含めた、インカレ3冠の称号も手に入れます。
そして改めて前向きな気持ちでダブルスに専念する事を宣言しました。
もちろんパートナーは横川！
横川のようなパートナーがいるのならば、遊佐がダブルスに専念する理由もわかります！
管理人は現在も趣味でバドミントンしていますが、シングルも好きですがダブルスの方がもっと好きです！
シングルスは自分の実力がはっきりとわかる種目なので、大番狂わせってあまり起きないのですがダブルスは違います。
ダブルスは、1+1＝3にも4にもなるので。
自分の実力以上のものが発揮されるのがバドミントンのダブルスだったりします！
遊佐がダブルスを捨てられなかったのは、親友である横川と目指せる”高み”があまりにも魅力的だったのでしょう！
オリンピックを目指すと公言した二人は全日本総合でダブルス準優勝します。
「道は切り拓くものじゃない、この道は切り拓く必要のない一本道」
「志ある者の前には平等で、ずっと真っ直ぐ続いている」
「ただし、終わりがない道」
「道に終わりはないが、歩む人間には終わりはある」
「それを決めるのは自分自身」
全日本総合で準優勝した後に優勝者が言った言葉。
道に終わりはなく、終わらせるのは自分自身。
未来ある若者に是非読んでほしいシーンでした！
最後に
遊佐賢人という目標を見失った水嶋亮は、ラストでスランプめいた事を言っていました。
トップレベルになるとモチベーションを保つのって本当に難しいと思います。
「勇住邁進」の言葉の元に立ち直ってもらいたいですね。
ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
したっけね！
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