「ラフ」名言~あだち充が誇る熱血水泳漫画の名言の数々

小学館系

こんにちは、歴史と漫画好き。
いのまんです。

今回はあだち充先生作の熱血水泳漫画「ラフ」に登場する名言を紹介していきます。

あだち充らしい主要人物もさることながら初期の頃の劇画チックな画風のキャラも登場してファンの中ではあだち充最高傑作と名高い「ラフ」ですが、セリフ回しの秀逸さからも最高傑作という評価を受けています。

言葉やセリフは、前後の脈絡を知ってこそ名言たり得るモノ。
特に余白を大事にするあだち充作品では、セリフの無いシーンの方に見どころが多い場面も多いのですがそれでも「ラフ」には名言が多いんです。

血の通ったキャラクターたちが発した一言に心が奮い立ちます。

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脇役たちの名言

”俺は人間の大きさで”番”を張ってる3年の成田ってもんだ!
先輩、後輩のけじめだけはつけてもらうぜ!”
3年成田

あだち充らしさが出ている”なりたさん”のセリフ。

第1話で大和の友人を含めた主要人物の紹介をしていく場面。
作品において難しい人物紹介だが彼によってスムーズに進められた実績はデカい笑

”いいな、大和。
お手本のクロールだぞ。”
古屋コーチ

全中3年連続3位の実績の持ち主だという事は説明された。
けどなぜか平泳ぎに転向しようとしています?

けど泳げない関が入部した事でコーチ役になった大和。
2ページをぶち抜きで描かれた大和の泳ぐシーンは、これまで見たことのない画面構成に開いた口が塞がらなくなります。

ここで読者は気が付くはず「この漫画、本格水泳漫画だ」

”全ての面で仲西弘樹を超える自信があるなら別だが”
二ノ宮父

亜美の事を「好きなタイプだろ?」と聞かれた時に言われた大和。

大和をぶっ〇せ!なんて言ってる、二ノ宮父からこんなこと言われたら言葉失います。

でも一拍置いてから「ムリですよ」。
まだ、この頃の大和にとっては仲西への憧れと亜美に対して知人のような感情がが勝っている象徴のようなシーン。

”頭で考えたったわかるかいそんなもん!ハートにきくんだよ。
男のハートの位置は好きになった女の子が教えてくれるんだよ。”
大和父

好きという感情がわからない圭介に対して言った言葉。

おっさんの発言だけど、的確な意見としか言えない。

気持ち悪いと思うなら、読んでみるといい。
感想が一変する!

”まだまいったと言ってませんよ。”
大和母
”できることなら君と圭介は戦わせたくない。”
大和父

場面は違うが大和両親のセリフを同時紹介。

ここまでチャランポランな両親だったのに、最後はしっかりと親してました。

大和父、ケジメをつけるって事知っていたんですね笑

”フッてもフラれても、何度も夏はくる。熱い季節がの。”
大場のじいさん

ラフを象徴し、青春を感じられるセリフ。
ここから最終回への流れは漫画史上で最も美しい流れの一つ。(自分調べ)

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仲西弘樹・芹沢裕司・小柳かおりの名言

小柳かおり

”一度スケベじゃないほうの目で観察してみたら?”

思春期の男子にそんな目は無い!

”会いたかったから帰り道でまってたのよ。”

しおらしくなった小柳が想像以上に可愛かった。

”明日の高飛び込みのとき、そばにいてほしいの、芹沢くんに。返事になってるかしら?”

大和に惹かれていたんです。
小柳も大和に夢を見る観衆の一人だったんです。

付き合っている人はいても、他の人を好きになってしまう事ってある。

憧れか、夢なのか、向き合った結果、小柳は芹沢を好きだという答えにたどり着きます。

作中最もカッコいい男、芹沢裕司。
待つのも男の役目。

芹沢裕司

”ヒマと一緒に潰してやるぜ。”

中学からずっと不気味な存在、大和と泳ぐことになった時の芹沢のセリフ。

”心配するな、いつものように夢は夢で終わらせてやるよ。”

劇画チックな作画でいう事がいちいち男らしい。

高校生の渋さじゃない笑

仲西弘樹

”ファンなんかになられちゃ迷惑だぜ、大和圭介。”

懐に飛び込んできた猫を追い払う。

”安心したか?仲西弘樹のみっともない泳ぎをみて、安心したかと聞いてるんだ。”

右足靭帯断裂の重傷から復帰した時に大和に言った言葉。

いままで余裕たっぷりの好青年だったが一皮剝ければ別人のように、ただ彼も21歳の若者。
当たり前と言えば当たり前の反応。

”頼む、亜美側にいておまえの力を貸してくれ。おまえじゃなきゃダメなんだ。”


ケガをして弱気になる仲西に人間味を感じられる一言。

栄泉高校、友人たちの名言

関和明

”情けねえよな、まったく。ふっきれたつもりでいたんだが、いざとなるとどうも自信が”

水泳初心者が全中3位の大和圭介に張り合っていた関が、二ノ宮亜美にフラれてから友人としてスキーに誘おうとしたときに出たセリフ。

緒方剛

”あいつ自身にお好み焼きより好きなものがあるって事を教えてやっただけさ。”

緒方は久米にハートの位置を教えて上げた凄いやつ。

”おまえはオレの自慢話になるよ。きっと・・・・笑えよ、圭介。”

「ラフ」という作品の中で誰もが好きなエピソード。
始めは天才でわがままなだけのイメージだった緒方、それがいつの間にか気遣い上手な一面を見せるようになっていく。

膨らまそうと思えばもっと膨らませられるのに、短い描写で涙を誘ってくるあだち充が憎い。

大和圭介の名言

”なんだ、この泳ぎ・・・
俺、こんなにきれいなフォームだったっけ・・・”

伸び悩みの解消は基礎練習。
関に一から十まで教えていた事の効果が現る。

”かわいいだろ?本当におれ、うれしくって舞い上がっていたんだから。
お前なんか、大っきらいだ。”

二ノ宮に勝手に恨まれ嫌われていた大和。
1日デートの日を経てから少しづつ仲が良くなったかのように見えた矢先の一言。

中々、面と向かってヒロインの事を大っ嫌いという主人公はいないと思う。

人間関係も水泳も、何となく飄々とこなしていた大和が見せた”本気の気持ち”。

仲西の事を尊敬して、二ノ宮の事が気になり始めていたから、抑えられない怒りに。

”映画の内容をまったく覚えていないのである。
理由?
上映中スクリーンに向かってべつのことをかんがえていたからだよ。
ずっと、二ノ宮亜美のことを・・・”

幼い頃に大場のじいさんの所に預けられていた二人。
顔を見ても懐かしさなんて無いけど、今一緒にいる事は実感している。
やっぱり気になる存在。

”調子はいいよ 多分、今までで一番”

関に負けても悔しさを感じさせない大和に対してヤキモキしていた二ノ宮に対して言ったセリフ。
ここまではっきりと言ったことは無かった。

それ以上に大和を見て焦っていた二ノ宮がかわいいのだが。

”ふざけてなんかいません!どうしても彼女に見て欲しいんです。”

緒方のラスト試合。
二ノ宮父から、亜美を攫って行ったことがカッコよい。

若い頃の友情は、恋以上に燃え上がる事もある!

”大和です。お見舞いです。”

圭介、ハートの位置を知ります!

にのみや本店に来店して、二ノ宮父に正体を明かす。

海での出来事以降、二ノ宮父に亜美と自分の関係を明らかにした不退転の覚悟を感じる名乗り。

”一言だけいいかな?おれ、おまえが好きだ。”

仲西と同じスタートラインに。

”何をするにも仲西さんの許しが必要なわけだ。”

復帰した二ノ宮に言ったセリフだが、ひどいと思いますか?

確かに言わなくても良かったかもしれないが、何もできない大和の負け惜しみのような弱気のようなこのセリフ。

人間は常にカッコよくはあれないし、弱い部分もある
あだち先生は漫画のキャラではなく、一人の人物として大和圭介を書いています。

”今度おぼれた二ノ宮を助けるのは絶対に俺でありたい それだけなんです。”

タイムではなく勝負への意気込み。

仲西弘樹伝えた、この答えから結末までが美しすぎる完璧な流れになっています。

二ノ宮亜美の名言

”大和圭介 わたし、二ノ宮亜美。人殺し。”

「ラフ」の始まりのセリフでここから圭介と亜美の関係は始まった。

”プライドの高い女の子をかばって、自分がフラれたことにしてあげる程度の思いやりはもっているということもね。”

恨みつらみの募っていた大和相手でも、人の良い所を探す二ノ宮のお眼鏡にはしっかり本性が見えていたよう。

”いけー圭介。あと25・・・”

大和君と呼んでいたのに、寝言では「圭介」と名前呼びをしている亜美が心憎い。

こんな事起こったらココロオドル。

”わかったわ、私のこと嫌いじゃないってことは。わたしも・・・好きよ。”

大和が二ノ宮亜美に一定以上に距離を詰めないわけを聞いた時のセリフ。

”ありがと。ムダだと思っても飛び込んでくれて”

読んでくれ。

”ううん・・・勝ちそうなほうよ。”

レースが始まる前から、勝ちを信じている亜美の想い。

すっきりと爽やかな顔で話すシーンに大きな満足感。

”もしもし、あなたが好きです。こちら二ノ宮亜美、大和圭介応答せよ。”

有名なラスト。
作品の終わり方って色々あるが、もっとも終わった余韻に浸れる作品。

亜美にとって日本選手権は関係なく、出した答え。

この後の展開は読者で考えてくださいって言うのが心地よい
最近はこうゆう終わり方減ったなぁ。

カッコいいセリフ無しのシーン

ラフにはセリフ無しのコマが度々登場します。

競技をしている時はもちろん、無駄に見える2コマ、横に伸ばした水泳シーン、小さな表情の変化、あだち先生はキャラクターに演技をさせます。
あだち劇場の役者と呼ばれるだけあります。

その中でも海に溺れた二ノ宮を助けに仲西と大和で争うシーン。
助けられなかった大和が、真っ暗な海をバックにして雨に打たれるシーンは何回読んでも痺れます。

このシーンだけでもあだち充の最高傑作と呼ばれる価値がある!

アニメ化しないかな。。

ではでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
したっけね!

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